統計における仮説


 

【統計の基礎:仮説】

帰無仮説と対立仮説

統計は差があることを証明したい場合、まず仮説を立てます。例えばA群とB群の2群間の平均体重を比較する場合、この際に考えられる仮説は2つです。
①帰無仮説:2群間に差はないと仮定します。
②対立仮説:2群間に差があると仮定します。
この仮説を証明するためにはどちらかが間違っていることを示す必要があります。統計では、どちらかの仮説を棄却することによって、もう一方の仮説を支持します。では、この2つの仮説のうち、どちらの仮説を否定するほうが簡単でしょうか?A群の平均体重が60kgの場合、2群間に差がないのはB群の平均体重が60kgとなる場合のみです。2群間に差があるのはB群の平均体重が70kg、80kg、90kg・・・など無限にあります。つまり、差がないことを否定するほうが簡単ですよね。
統計では差があることを証明したい場合、まず差がないという反対の仮説(帰無仮説)をたて、その仮説を否定することで差があるという仮説(対立仮説)を採用するということが行われます。